第62話「果然是緹蕾婭吧1」(生肉)(3/3)
4章 卡米拉學院篇
「いや、あなた何言ってんの?」
「違うのですか?」
変態 ( ニールゼン ) の心には、捏造しているという意識は欠片もないらしい。バッチョ部隊を倒したのは自分自身だと、本気の本気で思っているようだ。
他の皆も、 変態 ( ニールゼン ) の堂々たる噓に當然のような顏をしている。
はぁ~お前ら……そこまでして、自分達の手柄にしたいか。
まぁ、でもバッチョ達を俺達が倒したって、噓の情報を流されるよりはましか。エディム達、吸血鬼の存在が世間にばれてもまずいしね。
「……そうね、その通りよ。秘匿を命じます。あなた達がせっかく頑張って倒してくれたのに、申し訳ないんだけどね」
「いえ、あの程度の雑魚鼠をいくら屠ろうと誇れるものではありません。全ては、ティレア様のお心のままに。情報秘匿を最優先致します」
変態 ( ニールゼン ) はそう言うと、ドリュアス君と何やらヒソヒソと打ち合わせを始めた。
いくらでも風評を流してくれ。
どっちにしろガデリオ部隊がバッチョ特戦隊を倒しているシーンは、大勢の市民も目撃しているのだ。當然の事を當然に話しているだけなのである。
ふ~それにしても……。
俺は、自分が入ってたメディカルマシーンを見る。
特殊な培養液を入れていると言われてもおかしくないほど不思議な色をした水。ここが魔法世界でなく科學世界と言われてもおかしくないほど機械機械した裝置。計測器らしきものもあちこちに設定してある。
中二病の妄想產物とはいえだ。
冷靜になり改めて観察する。
このメディカルマシーン、素人のおもちゃにしては出來すぎているよね。
「あのさ、一つ興味本位で聞くんだけど、この裝置にいくらかかったの?」
俺はメディカルマシーンを指差して訊ねてみた。
「ほんの百億程度ですよ」
ギル君の治療によって復活したオルが、気軽に答えてくれた。
「そう、たった百億――ってひ、ひゃ、百億ゴールド!? う、噓よね!」
「も、申し訳ございません。正確ではありませんでした。ギル!」
「はっ。正確には、百二億五千三百二十萬三千七百ゴールドです。詳細は、特殊培養液に五十七億九千萬……」
オルに呼ばれたギル君が算盤を弾くが如く、正確にその値をそらんじていく。
これは噓じゃない。
何度もオルに貢がれた俺だからわかる。
こと金にかんして、オルはとんでもない額を使っても平気な顏をしているのだ……(內容加載失敗!請重載或更換瀏覽器)