第四話「天才料理人シロ 降伏したベジタ村」(2/2)

5章 料理鬥爭杯篇

ベジタブル様が殺され怯んだヤルアシ様に対し、オルティッシオは強烈な回し蹴りを放った。

蹴りを受けたヤルアシ様は、十數メートル離れた大木のところまで吹っ飛ぶ。ヤルアシ様は、あばら骨が突き出て白目を剝いて絶命していた。

それからは一方的であった。

ファンファン様以下、村の頭目達が一撃でオルティッシオに仕留められていく。



……終わった。

ドスンと大音量が響く。

最後に殘ったサイウィクゥウ様が地面に倒れ伏したのだ。

これで獣人最強の精鋭部隊は、全滅である。

ベジタブル様達、オールスター集団でも倒せなかった。


「くっくっ、誇ほこりを見せるまでもなかったな」


オルティッシオが自身の指についた血を舐めとりながら嘲笑する。

村の獣人達は、あまりのショックで呆然としていた。


「ん!? そうか。こやつらは砂埃を上げて埃ほこりを見せたかったんだな。くっくっ、あっははははは!」


オルティッシオは、獣人達の屍の前で高らかに笑う。

そこには死んだ戦士に対する尊厳は微塵もなかった。誇り高き獣人には耐えがたい光景である。屍には獣人族最強の戦士ベジタブル様も含まれているが、誰も文句を言い出せない。


「いやいや、オルティッシオ様、面白くありませんよ」


そんな中、エディムが首を振りながら否定する。


「なんだ、エディム? さっきからいやにつっかかってくるな。私に不満でもあるのか?」

「……今更それを問いますか。あるに決まっているでしょ」

「なんだ。何が不満なのだ?」

「わかりませんか!」

「わからんから聞いているのだ。貴様はバカか?」

「くっ! ではいいます。私、すごくすごく忙しいんです。それなのに、なぜ、毎回毎回、あなたの手伝いをしなきゃいけないんですか? まじでティレア様に訴えますよ!」

「忙しい? 貴様は何も理解しておらん。この討伐は、邪神軍の、ひいてはティレア様の天下統一の一助となるのだ。それを忙しいなどと軟弱な言い訳をするな!」

「そ、それはそうですけど……」

「それより、エディム、こやつら歯ごたえがなさすぎる。これでは、私が出張るまでもなかったな」

「だから、言ったじゃないですか! ここは私一人で十分だって! この忙しい中、わざわざ手伝ってあげてるんですよ。少しは信頼してください」

「ふん、貴様のような半端者では、不覚を取る恐れがあるからな。これ以上、私……(內容加載失敗!請重載或更換瀏覽器)

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