第八話「天才料理人シロ 暴帝ティレアと會う」(4/4)
緹蕾婭的煩惱 5章 料理鬥爭杯篇
美しく長いサラサラの髪、ばっちりとした二重瞼、目鼻が抜群に整っている。
意外も意外だ。ティレアって、こんなにかわいい顔をしていたんだ。
オルティッシオが仕える君主なのだ。もっと恐ろしい鬼のような顔を想像していた。
想像と全然違う……可愛い。
ただ、その顔は……怒っている?
少なくともすごい興奮しているのがわかる。
ふんふんと鼻息を荒げて、目も血走っているようだ。
あぁ、やっぱりまずい料理に文句を言いに來たのだろう。
おばあちゃんの時と同じだ。
これだから権力者は嫌いなんだ。
血を見る。
これから起こるであろう光景を想像し、下を向く。
血を見るのは、慣れない。
下唇を噛み、覚悟を決める。
大丈夫、僕じゃない。少なくともここにいる料理人全員足しても及ばない、他を凌駕したスープを作った。
あとはジャンさんが作った料理じゃないことを祈る。
「このアライのスープを作ったのは、誰よぉお!!」
アライのスープ!?
ティレアの聲に驚き見上げる。
うそぉおお!!
力と破壊の権化ティレアが持っていたもの、それは僕が作った【アライのスープ】であった。
僕が作った料理だぁあああ! なんでぇええ?